イミュータブルバックアップの重要性
このブログはバラクーダネットワークスジャパン株式会社と株式会社テンダのコラボレーションによるものです。

はじめに

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2025」によると、ランサムウェア攻撃やサプライチェーン攻撃、システムの脆弱性を狙った攻撃が深刻な問題となっています。これらの攻撃によるデータ損失や改ざんを防ぐために、イミュータブルバックアップ(変更不可能なバックアップ) の重要性が高まっています。本記事では、イミュータブルバックアップの必要性ついて、理解しやすい形で解説します。


ランサムウェア攻撃の脅威とバックアップの必要性

ランサムウェア攻撃とは?

ランサムウェア攻撃とは、企業や組織のデータを暗号化し、復旧のために身代金を要求するサイバー攻撃のことです。IPAの報告によると、2025年もランサムウェア攻撃は最も深刻な脅威としてランク付けされており、ランサムウェアの感染を予防するだけでなく、万が一ランサムウェアに感染した場合への備えも必要になっています。また、サプライチェーン攻撃のように攻撃先を分散させることにより、一元的な対策では不完全になりつつあり、関連企業からのデータ漏洩やデータ削除に関しても対策を講じる必要性が高まっております。

*https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2025.html

なぜバックアップが狙われるのか?

NASに代表されるような従来のバックアップシステムでは、攻撃者がシステムに侵入すると、バックアップデータも削除または暗号化されることがあります。特に、ネットワークが常に解放されている環境やWindowsサーバの脆弱性はランサムウェアの標的になりやすく、データの改ざんや削除を防ぐ対策が必要です。

バックアップだけでは不十分な理由

一般的なバックアップでは、攻撃者が事前にバックアップを標的としていた場合、バックアップデータ自体が破壊される可能性があります。以下は警視庁より発行されたレポート『令和6年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について』より抜粋したデータですが、ランサムウェア被害組織のうちほとんどがバックアップを取得していたにも関わらず、大半の組織が暗号化をはじめ、バックアップの復元が出来ませんでした。。


イミュータブルバックアップとは?

イミュータブルバックアップとは、一度保存したデータを変更・削除できないようにする仕組みです。これを導入することで、攻撃者がシステムに侵入してもバックアップデータを破壊することができません。

イミュータブルバックアップと従来のバックアップの違い

従来のバックアップとイミュータブルバックアップの最大の違いは、データの不変性です。従来のバックアップは攻撃者が変更できる可能性がありますが、イミュータブルバックアップでは設定された期間内は変更や削除ができないため、外部からの攻撃に対して耐性が高いとされています。


Barracuda Backupが安全である理由

Barracuda Backupは、ランサムウェア対策として高い安全性を誇るイミュータブルバックアップソリューションです。以下の理由により、データ保護に最適な選択肢となります。

1. 堅牢性と暗号化保存

Barracuda Backupは独自OSを採用しており、Windowsサーバ脆弱性の影響を受けません。ネットワークも常にポートが閉じられているため、物理的に外部から侵入が出来ない仕様になっております。また、取得したデータを分割し、暗号化する独自のデータ保存方式を採用しています。これによりランサムウェアを含めてバックアップを取得してもランサムウェアプログラムが作動せず、バックアップデータの安全性が確保されます。

2. 重複排除による効率的なデータ管理

重複排除技術を用いて、バックアップデータを削減します。これにより、ディスク容量やネットワーク帯域の消費を最小限に抑えます。

3. クラウド環境へのレプリケーション

ローカルのアプライアンスで取得したバックアップデータを日本国内のデータセンターを利用したクラウドストレージに複製するオプション機能が存在します。災害時アプライアンスが故障により動作しなくなった場合も迅速なデータ復旧が可能です。

4. クラウドベースの一元管理

クラウドベースのWeb GUIにより、どこからでもバックアップの状態確認や操作が可能です。複数のバックアップサーバーも単一のユーザーインターフェースで管理できます。

5. 柔軟な容量増加が可能

Barracuda Backup 3000シリーズでは筐体を入れ替えず、バックアップ容量を増加させることが可能です。これにより、バックアップ対象の追加などによりバックアップ容量が増大しても、新たにアプライアンスを追加設置することなく柔軟にストレージ容量を増やすことが可能です 。

* https://www.barracuda.co.jp/products/backup-lineup/


まとめ

IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2025」でも指摘されているように、ランサムウェアやサプライチェーン攻撃によるデータ損失のリスクはますます高まっています。こうした脅威に対抗するためには、単なるバックアップではなく、改ざんや削除が不可能なイミュータブルバックアップの導入が不可欠です。

Barracuda Backupは企業や組織が確実にデータを保護し、攻撃後の迅速な復旧を実現する手段として、最適な選択肢となるでしょう。