文書データ移行ツールの使い方と活用法

株式会社テンダは、SharePointへのデータ移行を支援する「文書データ移行ツール」を2024年7月31日より提供しています。

今回は「文書データ移行ツール」の機能について紹介いたします。

「文書データ移行ツール」とは?

文書データ移行ツール for SharePointは、様々なグループウェアから抽出した文書データをSharePointに移行するためのツールです。

「文書データ移行ツール」の機能

機能詳細

機能の詳細は以下の通りです。

①様々なグループウェアから抽出した文書データを、SharePointリスト/ライブラリ/OneDriveに移行し、参照・再利用ができます。

②SharePoint/OneDrive上の既存のリスト/ライブラリ、あるいは新規リストを自動生成して、データを移行できます。

③文書データ内のフィールド値とSharePointリストの列をマッピングした上で移行できます。 また、作成したマッピング定義を他の文書データのマッピングに流用することができます。

④文書データのリッチテキストに埋め込まれた文字装飾、表、イメージ、添付ファイル、文書リンクは、SharePointリストに移行した後も参照可能です。

⑤文書データに含まれる作成者・更新者情報を、SharePointユーザー情報に変換して移行ができます。

⑥文書データ/ファイル毎に、データ移行の状況を一元管理できます。 また、文書データ/ファイル毎の移行結果をCSV形式で出力することができます。

⑦データ移行処理中に移行エラーが発生した場合、処理ログを参照することでエラー原因およびエラー対象データの特定ができます。また、エラーが発生した文書データから移行を再開することができます。

⑧複数台の端末にツールをインストールし、同時にデータ移行を行うことができます。 ※同じSharePointサイトに移行する場合

⑨お客様の要望に応じて、ツールのカスタマイズが可能です。

操作手順 (例:CSVデータをSharePointリストに移行する)

操作手順は以下の通りです。

① プロファイルを作成します。
② 移行元データを選択します。
③ 移行データ範囲を設定します。
④ 移行先SharePointサイト/リストを選択します。
⑤ フィールドマッピング設定を行います。
⑥ プロファイルを選択し、「移行開始」を押下します。
⑦ 移行状況ダイアログより、移行の進捗状況および移行件数を確認します。
⑧ 操作履歴ダイアログより、移行ログの確認を行います。

動作環境

以下のソフトウェアが動作するクライアントPCを用意する必要があります。

  • Microsoft Windows 10 / 11(32bit/64bit) (日本語)
  • .NET Framework 4.6.x 以上 (日本語) ※.NET 6以降は不可

加えて、以下のSharePoint/OneDrive要件をご確認ください。

  • 本ツールはSharePoint Online/OneDriveへのデータ移行を対応しております。 ※SharePoint サーバーへの移行は現在対応しておりません。(今後実施予定)
  • 先進認証を使用しない基本認証を行う場合は、基本認証の設定を行ってください。ツールからSharePointへの接続の際、入力ミスがないにもかかわらず接続エラーが発生する場合は、 基本認証の設定が正しく設定されていない可能性があります。
  • 先進認証を行う場合は、Microsoft Entra 管理センターにアプリケーションが登録されている必要があります。
  • 移行先の対象となるSharePointサイトが作成されている必要があります。
  • 本ツールを利用するMicrosoft365ユーザーは、「サイト編集者」の権限が付与されている必要があります。

制限事項

移行先と選択が可能なリスト/ライブラリは、以下の通りです。

種類 リストテンプレート 新規 既存 備考
SharePointリスト カスタムリスト CSV/XMLからの移行のみ
SharePointリスト お知らせ(クラシックUIのみ) × CSV/XMLからの移行のみ
SharePointライブラリ ドキュメントライブラリ XML/ファイルからの移行のみ
OneDrive ドキュメントライブラリ × ファイルからの移行のみ
  • 新規:新規にリスト/ライブラリを自動生成してデータを移行する。
  • 既存:既存のリスト/ライブラリを選択してデータを移行する。
  • 移行可…○  移行不可…✕

設定可能なSharePoint列は、以下の通りです。

  • 一行テキスト
  • 複数行テキスト(書式なしテキスト、拡張リッチテキスト)
  • 選択肢(ドロップダウン、ラジオボタン、チェックボックス)
  • 数値
  • 通貨
  • 日付のみ
  • 日付と時刻
  • はい/いいえ
  • ユーザーまたはグループ
  • 添付ファイル

※移行元がCSV/XMLの場合。

その他制限事項は以下の通りです。

  • ライセンス情報に登録されたSharePoint/OneDriveドメインのみに移行可能です。
    ※ツールをご購入の際、移行先SharePoint /OneDriveドメイン情報が必要になります。
  • SharePoint /OneDriveドメインの所有企業が同じである場合に限り、 SharePoint /OneDriveドメイン情報を 複数登録することは可能です。
  • フォームレイアウト、ビュー、アクセス権限(文書データ単位)の移行には対応しておりません。
  • 多重機能はご利用いただけません。
  • 移行実行中にPCがスリープ状態、休止状態になった場合は移行ツールが停止する場合があります。
  • 移行ツールを実行し、端末を長時間放置する場合は電源プランの設定からスリープ状態を解除してください。同じ名前の添付ファイルが複数設定されている場合、一方のファイル名が内部で付与されたシステムファイル名に変わる可能性があります。
  • 本文中のタブ文字やインデントは変換されません。
  • 改行のみの空行が削除される場合があります。
  • 本ツール実行中は、他のアプリケーションの起動を行わないでください(ツールの実行速度遅延につながるため)。

活用例

①グループウェア文書データ(CSV)のSharePointへの移行

グループウェアから抽出したCSVデータをSharePointリストへ移行することが可能です。

②Notes文書データ(XML)のSharePointへの移行

Notesから抽出したXMLデータをSharePointリスト/ライブラリへ移行することが可能です。

③ローカル上のファイルのSharePoint/OneDriveへの移行

ローカル上の様々な形式のファイルをSharePointライブラリ/OneDriveへ移行することが可能です。

おわりに

今回は「文書データ移行ツール」をご紹介いたしました。
SharePointへのデータ移行の際は「文書データ移行ツール」の活用を是非ご検討ください。

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