新会社設立を契機としたNotesメール移行
テンダのツール採用により約3カ月で自力移行に成功

感染症領域のリーディングカンパニー Meiji Seika ファルマ株式会社では、動物薬事業の新会社が設立されることになり、社員の移籍に伴ってNotesからMicrosoft Outlookへのメール移行が必要になりました。当初計画案では情報システム部で完全自力対応するのは困難と判断した同社は、テンダのNotesメール移行ツール(ツールと基本サポートサービス)を採用。これにより、Xデーまで約3カ月と時間制約がある中で、情報システム部主導の下、エンドユーザー主体の移行プロジェクトを推進し、過去のメール資産を継承し、業務継続できる環境が実現しました。

今回はプロジェクトを担当された、Meiji Seika ファルマ株式会社情報システム部の森田さんに取材してお話を伺いました。


Meiji Seika ファルマ株式会社
情報システム部 企画グループ 森田さん(システム導入業務を担当)

[課題]
・サーバー側でのメール一括変換は実現可否の検討が困難
・ユーザー側で使うNotesメール移行ツールは要件を満たすものが見つからない

[施策]
・複数のNotesメール移行ツールをテスト評価
・正確性や操作性に問題ないテンダのNotesメール移行ツールを採用
・ユーザー向け移行マニュアルの作成など移行準備を実施

[効果]
・Notesメールをロストすることなく2週間で移行完了できた
・ツールとマニュアルが揃ったことで他部門への展開が可能になった

明治グループの一翼を担う医療用医薬品メーカー

Meiji Seika ファルマ株式会社は、明治グループの一翼を担う医療用医薬品メーカーです。感染症領域のリーディングカンパニーとして、ワクチンによる予防から抗菌薬による治療にわたるまで、新薬開発とともに高品質なジェネリック医薬品を国内外に提供しています。2021年6月からグループスローガンを「健康にアイデアを」に刷新、同社においても健康というフィールドでこれまで以上に大きな役割を果たしていくことをめざしています。

新会社設立で浮上したNotesメール移行

2021年10月、同社は新会社設立に関するプレスリリースを発表しました。同社とKMバイオロジクス株式会社の動物薬事業を統合、これを継承する会社として明治アニマルヘルス株式会社を2022年4月に設立するという内容でした。

これにより、動物薬事業部門に在籍していた社員が新会社へ移ることになります。新会社ではメール環境としてMicrosoft Outlookが使用することになりましたが、Meiji Seika ファルマでは長年にわたってコラボレーション基盤にNotesを活用、メールもNotesメールでした。

もともと、過去のメールは新会社の環境へ移行しない予定でしたが、対象ユーザーからの高いニーズが予想されたため、情報システム部では移行に向けて調査を開始しました。

情報システム部での完全自力対応は困難と判断

当初、メールの移行作業は情報システム部内でほぼ完結させ、ユーザー側の作業を最小にする計画でした。メールアーカイブシステムからメールをPSTファイルに変換するところまでを情報システム部で行い、Outlookに取り込む作業のみユーザーが実施するフローを考えました。

しかし、情報システム部はすでに本業で多忙な状態で、移行にどれほどの工数がかかるか、それを見積もる調査を行うことすら困難でした。そこで、何かメール移行を手助けしてくれるツールやサービスがないか探すことにしました。

Notesメール移行ツールを比較検討

森田さんは、テンダの「Notesメール移行ツール」(ツールと基本サポートサービス)のことを、過去に取引のある協力会社より紹介されて知ったといいます。また、独自調査によりテンダ以外のツールもリストアップしていました。

しかし、他社ツールは、試しに使ってみたものの手順がわかりにくく、移行テストの対象とした100通のメールが正しく移行できず、信頼性に不安がありました。そのため、それ以上の調査は中止し、テンダの「Notesメール移行ツール」に候補を絞りこむことにしました。


テンダの「Notesメール移行ツール」

テンダのNotesメール移行ツールを試用して採用決定

このサービスには移行ツール試用版による動作検証サービスがあり、ツールを購入する前に、機能の制限なしにツールの動作を検証することができます(試用期間は2週間程度)。情報システム部の5ユーザーで試してみると、迷うことなく操作でき、それぞれ約10,000~20,000通のメールが正しく移行できました。森田さんは、2021年12月下旬に始めた検証プロセスを次のように振り返ります。

「けっこう詳細に検証しました。文字化けしていないか、添付ファイルもきちんと移行されているか、ユーザー1人あたりのメールボリュームを3GB(20,000通)と仮定して、その変換作業にどれぐらいかかるか、ユーザーのトータル作業時間としてどれぐらいかかるか。この検証プロセスでチェックポイントがすべてクリアになり、2022年4月に新会社設立が迫る中、このツールを使えば期限内に移行可能だという目途を立てることができました。検討の上、2022年2月に契約しようと決めました」

この決断の背景には、この機会に移行ツールを自社で保有することで、今後グループ内で同様の移行案件が生じても対応できるようになる、という期待もあったといいます。

情報システム部で移行準備を開始

次のアクションは、対象ユーザーに配布するマニュアル作成でした。スクリーンショットをふんだんに使い、ユーザー目線で記述することを心がけたそうです。

移行作業全体では半日、変換時間は5~8時間かかるものの、いったん変換が始まってしまえば、ネットワークを切ったとしても変換は中断されず、他の作業をしてもよいというユーザーにとってのメリットもありました。検証プロセスやテンダのサポート窓口とのやりとりで得た知見で、これもアドバイスとしてマニュアルに盛りこみました。

メール移行を2週間で完了

2022年4月、新会社に移ったユーザーに対して、新しいPCと移行ツール、マニュアルが配布されました。情報システム部は問い合わせに備えて体制を整えましたが、拍子抜けするほど静かな滑り出しでした。

マニュアルの解釈に関する質問が2、3あっただけで、ツールの不具合やエラーに関するものはゼロ。ユーザーからは「スムーズに移行できた」との声が寄せられ、過去のメールを必要とするすべてのユーザーが2週間以内に移行作業を完了しました。その後、問い合わせは発生していないそうです。

テンダのツールがなかったら移行しなかった

森田さんは導入効果をこのように語ります。

「テンダのツールがあったから、無事に移行を完遂することができました。もし、これがなかったら、移行自体を計画・実行しなかったと思います。これによって対象ユーザーは、過去のメールを失うことを免れ、不便を感じたり、生産性を落とすことなく今までどおり業務を続けることができています。検証プロセスやマニュアル作成はそれなりに大変でしたが、やってよかったと思います。今後グループ内で同様の移行案件が生じても、いつでも移行ツールとマニュアルを提供できるという点もメリットだと感じています。」

今後はワークフローやデータベースの移行を検討開始

今後は、Notesのワークフローやデータベースの移行についても検討を開始する予定です。今回の案件でテンダの技術力とサポート力に信頼を置いたという森田さんは、「Notesのワークフローやデータベースは長年にわたって作りこんできたため、移行は一筋縄ではいかないかもしれないが、ぜひこの領域でも調査・移行で知恵を貸してほしい」と語っていました。

一度は暗礁に乗り上げかけたNotesメール移行を、情報システム部とエンドユーザーだけで成し遂げたMeiji Seika ファルマ株式会社。その陰には、テンダの「Notesメール移行ツール」という最適解がありました。

 

会社プロフィール(2022年3月31日現在)

Meiji Seika ファルマ株式会社
設立:1916
代表取締役社長:小林 大吉郎
資本金:28363百万円
従業員数:5,655人(連結グループ会社を含む)
本社所在地:東京都中央区京橋二丁目4番16号
事業内容:医療用医薬品

 

Notes移行|株式会社テンダ