Notesからの脱却 その2:Notes移行アセスメントの流れ

前回の記事では、Notes移行プロジェクトが一般的に「移行方針策定」「要件定義」「設計・構築」「展開」のフェーズで進み、特に初期の「移行方針策定」が全体の成否を左右する重要な段階であることをお伝えしました。この重要な初期段階を具体的に支援するのが「Notes移行アセスメント」サービスです。本記事では、このNotes移行アセスメントがどのような流れで進められ、Notes移行に関するお客様の漠然とした不安や疑問を、どのように具体的な計画へと導くのかを解説します。

Notes移行を検討し始めたものの、何から手をつければ良いか分からない、という方はぜひご一読ください。

Notes移行アセスメントはどのような企業様に必要か?

Notes移行は、下記イメージのように企業内に存在するNotesアプリケーション(Notes DB)の機能毎に移行先のアプリケーションを検討していくこととなりますが、Notes移行を進めるにあたり、「自社にどんな機能のNotesデータベースがどれくらい存在するか分からない」「Notesに変わる移行先のプラットフォームをどのように選べばよいか分からない」「移行対象のNotesデータベースを移行先のプラットフォームにどのように移行していくべきかが分からない」といった課題をお持ちの企業様もいらっしゃるかと思います。

Notes移行アセスメントサービスは、まさにこのような課題を抱え、Notes移行の第一歩を踏み出したいと考えている企業様にとって最適なサービスです。現状を正確に把握し、移行の道筋の明確化を目的として実施します。

Notes移行アセスメントサービス概要

Notes移行アセスメントサービスは、企業のNotes環境の現状を詳細に分析し、その結果に基づいて最適な移行方針を策定して具体的な移行プランとして提示するものです。このプロセスを通じて、Notes移行に関する不確実性を解消し、計画的な移行プロジェクトのスタートを支援します。具体的には以下の手順で進めていきます。

  • 企業内に存在するNotes DBの一覧を作成します
  • Notes DB一覧を元にヒアリングを実施し、利用状況等から棚卸を実施します
  • 移行対象の各Notes DBが持つ機能をベースに移行先・移行方針を検討します
  • 移行先・移行方針に沿った移行プランを提示します

現状分析フェーズの実施内容

アセスメントの最初のステップは、現状のNotes環境を正確に「見える化」することです。この現状分析フェーズでは、企業様から移行対象となりうるNotes DBの設計情報をご提供いただきます。弊社では、これらの設計情報を独自の解析ツールを用いて分析し、各Notes DBの詳細な情報をExcel形式の一覧レポートとして出力します。

この解析ツールで出力される出力結果Excelファイルには、Notes DBの一覧と各Notes DBが持つフォーム数やビュー数、コードのステップ数等の設計情報、掲示板や会議室予約、ワークフロー機能を有する業務アプリケーション等の特徴的なNotes DBが持つキーワード情報、設計情報から想定される移行難易度や機能グルーピングの情報が記載され、客観的なデータに基づいた現状把握が可能になります。

移行方針検討・移行プラン提案フェーズの実施内容

現状分析フェーズで作成されたNotes DBの詳細な一覧レポートは、次の移行方針検討・移行プラン提案フェーズの基礎となります。ここでは、分析結果を踏まえつつ、お客様へのヒアリングを再度実施します。実際の利用状況、アクセスログ情報、そして企業としての移行に対する要望や優先順位などを詳しく伺いながら、個々のNotes DB、あるいはグループ化されたDB群に対する最適な移行方針(例えば、新システムへ再構築するのか、SaaSサービスを利用するのか、アーカイブするのか等)を策定していきます。必要に応じて、特定の機能が新しいプラットフォームでどのように実現できるかを示すサンプル環境を構築し、移行の実現可能性の具体的イメージをもって判断いただくことも可能です。

アセスメント結果報告資料のサンプルは以下のとおりでして、移行方針検討。移行プラン提案フェーズで実施した内容をもとに、適宜資料を作成して結果報告資料として提示します。

本レポートが、その後の本番移行における要件定義、設計・構築フェーズの作業を実施していく際の指針となります。

まとめ

Notes移行アセスメントは、現状把握の難しさや移行先の選定、具体的な移行方法の不明瞭さといった、Notes移行初期段階特有の課題を解決するためのサービスです。現状分析を通じてNotes環境を可視化し、お客様のニーズに合わせた最適な移行方針と具体的なプランを策定することで、漠然とした移行計画を確実なプロジェクトへと導きます。このアセスメントは、Notes移行という複雑なプロジェクトを成功させるための、不可欠な第一歩と言えるでしょう。アセスメント結果に基づき、次のフェーズである要件定義へとスムーズに移行することが可能になります。

 

関連URL

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